2015年03月13日

イレッサの一変承認は特許延長の拒絶要件に該当しない


 2014年9月25日に知財高裁が行った判決によれば、イレッサ®の一部変更承認に基づく特許権の存続期間の延長登録出願は、特許法67条の3第1項3号が規定する拒絶要件に該当するとされ、延長は認められなかった(平成25年(行ケ)10326; 平成25年(行ケ)10327)。
 直観的に考えて、裁判所の判断は結論としては妥当と感じられるが、その結論を導くために裁判所が説示した判決理由には疑問がある。
 本稿では、イレッサの一部変更承認に基づく特許期間の延長が、特許法上、本当に拒絶要件に該当するのかについて検討し、延長登録の拒絶要件を規定する特許法67条の3第1項第1号に基づいて本件を判断する限り、判決とは逆の結論が導かれることを示すことにより、当然正しいように見える知財高裁の結論が、実は現在の特許法から導くことができないことを示す。

Sotoku, 通号2号, 1-24, 2015  (published online on 13-03-2015)

タイトル: ゲフィチニブ錠(イレッサ錠250)の一部変更承認は特許権の存続期間延長の拒絶要件(特許法第67条の3第1項第1号)に該当するか

─ 「キナゾリン誘導体」事件判決(平成25年(行ケ)10326〜10327) ─

著者:  想特 一三 (Sotoku Ichizo)


posted by Ichizo Sotoku at 08:00 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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